**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   289号 2013.11/25

 いつもながら大変御無沙汰しております。
前回5月に発行以来、いろいろな災害のニュースで溢れた半年でしたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。2013年ももうすぐ終わりますが、いろいろな予言では危ない、危ないと言われながら無事に1年を終われそうかと今は思っています。来年は試練の年になるかもしれませんが、与えられた運命を全うしましょう。

 ところで以前、用地を探していることをお伝えしましたが、候補地をいろいろ見つけました。その内の1ケ所は2号村用地として新しい法人で取得しました。
 これからの時代を考えると、自給経済を作るための用地はいくらあってもよいと考えています。その理由の一つ(生活経済的な理由)を要約して紹介しておきます。

〈 自給空間を必要とする経済的な理由 〉

1。工業社会からは出られない

 先進工業国では、国内の仕事が減り続けています。ヨーロッパでは、若者の失業率が50パーセントを超えた国が出ています。日本もしばらくはこのような状況から抜け出せないでしょう。

 工業経済の行き詰まりを打開するためには、工業次元を超えた生活ニーズが生まれなければなりません。商品に物理機能を超えたもの(芸術性、思想性、個性・・・)を求める必要があります。ニーズがあれば産業が生まれます。
 ところがそのニーズが未だに生まれて無いのです。生まれない理由は大きく二つあります。

 一つは教育の問題です。近代に始まった工業教育(大量生産、大量消費を可能にするための概念、知識、価値観の均一化教育)を今だに続けていることです。これでは、工業を超えたニーズは生まれません。
 もう一つはコミュニケーションツールの問題です。近代以降、言葉、文字、画像が主なコミュニケーションツールになりましたが、これらで伝えられるものはせいぜい工業レベルの情報(物理機能、大きさ、形、色・・・など)です。精神の求める温もり、響き、香り・・・といったものは伝えられません。
 工芸家などが現物の作品交換によってコミュニケーションすることと比較すると粗雑なコミュニケーションです。このために工業レベル以上のニーズがあってもそれを生産者に伝えることができません。

 このようなことから、今の工業世界を打開することは大変難しいものになっています。このために先進工業国の人々は少なくなっていく工業仕事を奪いあうしかなく、収入格差、二極化は益々進んでいくでしょう。
 またそれによって家庭経済の均一性を前提にした近代の社会秩序、社会制度は成立しなくなります。
 例えば、給与所得を原資とした社会制度(年金、医療保険、介護保険など)は、給与そのものが無い人がいるのですから、先細りさせるしかありません。

 福祉国家スウェーデンは、すでに中福祉中負担の路線に切り替え(1999)ここ数年は年金支給額を毎年3〜4パーセント引き下げています。このような措置は先進工業国共通のものとなっており、日本もスウェーデンを参考に『マクロ経済スライド制』を導入し、毎年給付額を下げていっています。先進工業国では、いずれ年金生活という暮らし方は無くなるでしょう。

2。これからの暮らし方

 工業国の晩期がそのような社会になっていくものなら、アメリカや日本が選択した「完全勤労者(勤労収入のみで生活する)」というスタイルは社会政策的に失敗であったといえます。
 アメリカでは、シリコンバレーのような景気のよい都市でも「ホームレス村」が固定化しています。

 このような現実を見れば「自給型勤労者(家庭農園を持つ勤労生活)」という道をつけたヨーロッパの政策の方が正しかったといえます。
 市民農園の利用率が高いロシア(農園はダ−チャという愛称で百年近く親しまれている)では、ホームレス村の話しが出て来ません。日本と同じような人口でありながらGDPは日本の三分の1ですから、仕事の無い人、低収入の人もかなりいるはずなのです。おそらく「ダ−チャ」が避難所となり、ホームレス村を兼ねているのだと思われます(ダ−チャには住居があるのでホームレスではありません。ソビエト崩壊の大混乱で証明されたように、お金か無くても暮らせる空間です)

 日本にもホームレスはいますが、、今のところホームレス村が生まれていないのは、親の家が無業者(110万人)や低所得者(年収100万円未満の人880万人)の避難所になっているからでしょう。
 しかし親の家が避難所になるのも親が生きている間に限られますから、抜本的な方法論が求められます。日本でも自給経済(現物経済)を持つ暮らし方を作って行くしかないでしょう。工業の次ぎが生まれないなら、自然経済に頼るべきです。全員が自給経済を持っていれば、仕事はいんらでもシェアでき、奪い合いをする必要はなくなります。

 しかし政府は何もできません。家が建てられるような広さの農地は提供できないですし、自給経済の構成を指導出来る人も養成していません。
 個人で作っていくしかないのですが、今となってはそんなことができる人も稀です。
 こういう時こそ、現人類の原資(地球に誕生したどのサピエンスよりも個体数を増やすことが出来た資質)であるグループを作って協力が行える能力を最大限活用すべきでしょう。個人で作れないならグループで作れば良いのです。
 「ホームレス村」に行くしかない人がすでに一千万人いるのです。今後益々増えていくでしょう。グループのための自給経済用地はいくらあっても足りないです。

〈 新メンバー募集について 〉

1 メンバー資格、条件

 「癒しの郷」のノウハウを継承してくれる方をメンバー資格とします。
 生活メンバーとしての所属は1号村でも、2号村でも、また3号村を予定
しても良いです。
 ただし当面は2号村の基礎作業を手伝いながら、自給空間の考え方や自給
技術、技能を習得してください。

2 2号村の構成、基本計画

・2号村は一人で建設をスタートさせて行く方法をとります。右脳社会の村
作りの方法です。一人で一人分の空間を作り、6〜7割のメンバーが揃えば
全体機能が整うプランです。

 2号村の人数規模は現時点では、15〜20人で計画しています。

・2号村は、1号村のメンバーで準備作業をスタートさせています。1号村
とは本家、分家という関係で進めて行きます。環境の違いを生かして機能分
担すると両方に大きなメリットがあります(車で20分ぐらいの距離です)

3 出資について

・2号村の居住権の出資額、出資方法などは今の時点では細かい決定はして
いません。時代的にゆっくり協議していられる状況ではないので、有志の仮
出資で準備作業を進めています。
 一定数のメンバーが揃ったところで、住居、施設などの水準を協議して出
資額、出資方法を決定する予定です。

・分割出資の枠を2〜3人分用意しています。条件は2014年中に岡山に移
住でき、休日には現地で技術、技能の習得ができる方です。
 初回の出資時点から土地の仮権利を認めますから、多年草、樹木の育成を
行ってください。採集園を完成させるには10〜20年必要です。

コメント

 単身者で再就職のしやすい年齢の方は、1〜2年の研修時間を作ることを考えてください。そして住居作り、採集園作りを完全マスターし、定年後の家賃や食費をゼロにする道をつけておくと安心です。定年後20年間の家賃を考えただけでも、1〜2年の時間は実りある投資になります。

 私が現場で一緒に作業が出来るのは後2〜3年ぐらいでしょう。年齢的に力仕事が長続きしません。
 2号村の見通しがついたら自給空間作りのノウハウの整理、納骨堂の建設を行いたいと思っています。これを手伝ってくれる方がいると大変有り難いです。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  289号 2013. 11/25