**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   193号 2005.11/15

〈 出資の公平が、豊さ、快適さを作る(2)〉

 今回はマイナス出資ということもあるという話しですが、先ずその前に出資評価の難しさについて触れておきます。

 これは皆様にも考えて欲しいテーマてすが、コミュニティに収益事業のアイデアを持って参加した人がいたとします。コミュニティでそのアイデアを実行したら一定の収益が生まれ、2〜3人に生活を支えることが出来たとします。
 このアイデアの提供に対し、どのような考え方で出資(貢献)評価したらよいでしょう。一つの考え方として、パテントを使わせてもらったという評価法があります。この評価法を取ると、売り上げの数パーセントがその人の貢献(出資)という計算も出来ます。
 事業が続く限り出資が加算されていきますから、長く事業が続くとこの人の出資(貢献)は何千万円という金額になるかもしれません。このようになったとき、コミュニティへの出資はどう考えたらよいのでしょう。

 「癒しの郷」では入村権を満たす出資額を定め、一人が何人分の資格を得てもよいことにしています。そしてオーバーした出資については、親族や友人を招くときプレゼントしてもよいことにしています。ただし現実レベルでは未体験の話しです。

 さらに難しい評価もあります。これは『墨子』だったと思いますが(未確認です)、ある人(君子といわれる人)がとある大国が小国を攻略しようと計画しているのを知り、それを高度な政治判断で阻止します。その工作の帰り、攻略されるはずだった小国(都市国家)を通過しているとき大雨となったので、門番に雨宿りをさせて欲しいと頼んだら、「お前のような者が来るところではない」と言って追い払われるのです。

 この話しの解釈は省力しますが、コミュニティの中で誰かが非常に高度な政治判断を行い、コミュニティの崩壊を救ったとします。これがあまりに高度な判断なら、誰も評価できないですから、無評価(無貢献という扱い )となります。これは公平ではありません。評価されないなら、その人はコミュニティを出て行くかもしれません。貴重な人材を失うことにもなります。

 貢献を合議によって評価しようという方法は、最も高度な貢献をした人を評価できないという矛盾があります。つまり評価制度そのものが不公平の最たる物となり「悪貨が良貨を駆逐する」という結末を作ります(マキアヴェリはこの辺りをするどく見ています)。
 では、高度な評価の出来る第三者機関があって、そこに依託すれば良いのかというと、それでも解決できることではありません。
 例えば、先の『墨子』のようなケースで「あの人のあの判断があったからこそ、今コミュニティが存在しており、あの人の判断がなかったなら、コミュニティはとっくに崩壊しています」と説明されたら、その人にコミュニティの全権を譲らなければならなくなります。おそらくそれが道理だと解っても簡単には譲れないでしょう。

 結局、個人(自我意識、パーソナリティ意識)を基点におく限り、公平を作り出すことは不可能だと言えます。考えている世界枠、価値基準が全員同じなら(全員クローン人間なら)話しは別ですが、これは自我の構成上ありえません。

 ここから先は、意識の飛躍が求められます。個人(自我)意識を離れ、全員がグループ意識(私たちの場合、共同体意識)という一つの意識にシフトする必要があります。一つの意識になれば比較ができなくなりますから、公平という問題は消滅します。
 心臓や肝臓などの臓器は、人体という一つの意識を構成しているので比較を行いません。そしてそれぞれの個性を100パーセント発揮したなら、究極の平等(満足の平等)が生まれます。
 人体のすべての要素は、ただ自分の世界を100パーセント生きるているだけです。人体という一つの意識のもとにあればそれで全体調和が実現します。

 コミュニティの秩序も全く同じ方法で実現できます。グループ意識という一つの意識になればそれぞれはそれぞれの個性を100パーセント発揮しながら全体は調和です。植物を育てたい人は植物を育てればよく、建物を作りたいひとは建物を作れば良いのです。大きい世界を見た人は大きい世界を、小さい世界を見た人は小さい世界を見れば良いのです。一つの意識にあれば矛盾、過不足、行き違いは起こりません。個性の世界はその人にしか解りません。他の個性が何か言う事はできなせんし、その必要もありません。

 いきなり難しい話になってしまいましたが、そのような暮らし方は宇宙的周期の中で半ば自動的に実現することになっています。しかもそんなに先の話しではないとも言われています。
 したがって、その時までコミュニティを壊さないためにはどうしたらよいのか、ということを今考えているわけです。その一つが出資(貢献)の公平な評価であり、出資(貢献)にはマイナス出資もあるという話しは次回にします。予定通り進まなくて申し訳ございません。

・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日は皇室の慶事、紀宮様の結婚式の日です。伴侶が見つかって良かったね、と思いました。しかし年々生涯独身という人も増えているし、いろいろ事情がある人もいるしで、コミュニティを作って暮らすことの必要性を感じています。先日田舎暮らしのテレビ番組が放映されていましたが、独りや一家族で良く頑張るなー、と感心して見ていました。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  193号 2005. 11/15