**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   171号 2005.4/5

 前号で福岡の地震を心配したばかりなのに、今度は2回目のスマトラ地震です。時代は一段階進んだようです。
 日本でも、問題の東海地震、東南海地震、南海地震の三つはかなり高い確立で発表されいています。すでに周到な準備をされている方もいるようですから、事が起きたとき、何も考えていなかったでは許されないのではないかと思います。いつ何が起きても良いように、心の準備だけはしておくべきです。

 先月財務省が、04年度の政府系の借金を発表していましたが、特殊法人などの借入を除いても1000兆円を越えたとありました。GDPの2倍です。ここまでくると、天変地異などなくても些細なことでハイパーインフレに入っていく可能性があります。

 「仁慶メモ」用にハイパーインフレとヘッジについて書いた文章がありますから、この場で紹介しておきたいと思います。これは自然にハイパーインフレに入った時のシュミレーションです。大地震などが引き金になった場合は、こんなものではないです。

●ハイパーインフレが始まったら「癒しの郷」は創れない

 インフレから逃れる方法は、セオリーでいえば、いち早くお金を値上がりしそうなモノ(現物)に変え、それが上がりきったところで、もう一度お金に換えればよいのですが、現実にはほとんど不可能です。
 過去のインフレで、計画的にヘッジし成功した人の話を聞いたことがありません(偶然うまくいった人の話は聞いたことがありますが・・・)。
 ヘッジが難しいのは、以下のような理由によります。

 まず、インフレのスタートが非常に分かりにくいということです。今、ガソリンが2割ほど値上がりし、野菜なども高値で固定していますが、これをインフレのスタートと見るかどうか。 インフレが進みだすと必ずモノ不足状態になりますから、その時ではモノは買えません。

 モノ不足状態になる理由ですが、問屋もメーカーも、次回の仕入値がはっきりしていないと、今の販売値が決められません。インフレが進みだすと、次回の仕入値が分からなくなるので、今の在庫品をうかつに販売できなくなります(以前の値段で売れば、次回の仕入ができなくなり、高く売ろうとすると苦情が出る)。
 中には、悪意で出荷しない業者も出ます。出荷を遅らせるほど、高い値で売れるからです。

 一方、消費者の方は、モノ不足になれば今まで以上の量を買おうとします。次の時在るかどうか分からないので、在る時にまとめて買うという行動になります。そもそも、流通量が少なくなっているのに、今まで以上に買おうとするわけですから、大変なモノ不足になります。
 70年代のオイルショックのときも、あらゆる品物がそういうことになりました。インフレが誰の目にも明らかになった時には大変なモノ不足状態になるので、お金を現物に変えることができなくなります。

 また、インフレといっても、すべての品物が一律に値上がりするわけではありません。値上がりのしないものもあります。インフレのスタート期で、この見極めをするのは至難の業です。大半の人は、あれこれ考えている内にチャンスを逃した、ということになると思います。

 そして、決定的なことを言いますと、私たちは倉庫と販売ルートを持っていないですから、値上がりのはっきりしている商品が分かっていても買うことはできません。穀物(米、小麦など)などは確実でしょうが、そんなものを買ってどこに置いたらよいのでしょう。

 私たちが買うことのできる現物といえば、土地とゴールドぐらいしかありません。土地は野ざらしにできますし、ゴールドは倉庫が必要ありません。しかも、販売ルートがはっきりしています。しかし、土地やゴールドが、ヘッジになるかどうかは分かりません。
 ゴールドは、一時的には値上がりするかもしれませんが、何百倍にはならないでしょう。10倍になったところで売ったとして、その後はどうしたらよいのでしょう。今後起きるインフレは、物価を100倍以上に押し上げるでしょうから、お金を10倍にした程度ではヘッジになりません。

 物価が100倍になるなど、信じがたいことかもしれませんが、かなりの人はその時には気づかないかもしれません。100倍の物価上昇も、その中にいると意外に見えにくいものなのです。

 物価上昇といっても、一気に2倍になるような事はまずありません。100円であったものが120円になり、何ヶ月かすると150円になったという値上がりですから、一回一回は、それほど大きな値上がりではありません。そして、人間はすぐマヒします。100円のガソリンが、120円になっても大騒ぎをしている人はいません。
 ハイパーインフレになると、そういう値上がりが何年も続きます。トータルで、年2倍強の物価上昇が数年続くと、物価は100倍になっています。戦後のインフレで見ると、米価は5年で147倍になっています。

 インフレが進みだすと、平行して賃金も上昇しますから、必ずしも物価上昇に比例した痛みがあるわけではありません。しかし、年金や財政関係者の給料アップは遅れますから、その人たちは苦しくなるかもしれません。
 そして、5〜6年経ってみると、物価は100倍になったのに、年金は40倍にしかなっていなかったということになっているでしょう。民間の給料でもそういうことがあります。物価上昇に比例して製品値上げができるところと、そうでないところがあるからです。そして、製品値上げのできなかった会社は、いつの間にか消えています。

 そして、ハイパーインフレが終わったときには、すべての人が社会人一年生になっています。毎月の生活費はあるけれど、預貯金はゼロという状態です。物価が100倍になれば、その時の給料は何千万円という額になっていますから、以前の何百万の預金は、一回の食事代です。
 しかしこれで、お金と商品の量が正常に戻ったのです。メルマガの経済シリーズでも説明しましたが、1400兆円の個人資産は、全部政府が借りて道路や橋や建物に変えてしまったのであり、私たちはその恩恵に与っているのですから、お金は消えているのです。それが現実化するだけの話です。道路もお金もという二重取りは難しいです。もしそれに成功したら、次世代の生活が成り立たないということも説明しました。 今ある預金は、タヌキの木の葉の預金と思っていた方がよいです。そして、木の葉になってしまうと、もう誰も「癒しの郷」には辿り着けなくなります。

 蛇足ですが、私の父親が自宅の新築に取りかかったとき、70年代のオイルショックによるインフレに遭遇しました。すぐに資材が入らなくなり、工事は何回も中断し、やっと完成にこぎつけたときには、当初予算の2倍の建築費になっていました。もし何年も続くハイパーインフレであったなら、資金的に耐えられなかったと思います。

 「癒しの郷」でも同じことが言えます。ハイパーインフレに入ってしまったなら、もう今のような計画では創れないでしょう。技術を持った人だけでお金を使わないで創って行くか、インフレが納まった後、別の人に手掛けてもらうかになるでしょう(私は年齢的に体力が無くなっています)。

 今、私たちは何をしていたらよいのか、そのことは次回説明いたします。

・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最近はアウトレット店や激安店などがあり、物の定価などあってないようなものです。目安値というところでしょうか。広告を見ては安い店をハシゴしています。でもここ数年あまり値段の変動は感じません。しかし2〜3年で下がったような気がするものがあります。パートの時給です。3年程前、岡山の求人情報を見ていても、時給600円代は見かけなかったのですが、最近はごろごろあります。岡山県の最低賃金は確保しているようですが、時給が下がったことを感じます。時給は下がったけど対照的に求人年齢は上がりました。おかげで準備人その2でも年齢で遠慮しなくても楽々受かっちゃいます。

**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  171号 2005. 4/5