**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   156号 2004.11/5

 今回から新しいシリーズに入る予定で原稿は書き終えていたのですが、おもしろい事がありましたから、今号はその話しにします。

 まず報告から入ります。153号(10月5日)で、自治体に事業提案書を届けてきたという話しをしましたが、何と、10月末日が期限なのに回答書がこないのです。
 10月1日に合併した新自治体に、いきなり提案した形になったので、内部が大変なのはわかりますが(ちょっとタイミングが悪かったと思ってはいたのですが)、検討するしないはともかく、回答書がこないのはおかしいです。
 「特区法」に則って(四条4項)提案したわけですから、自治体が申請(政府に対して行う)の必要がないと判断したら四条5項に沿って提案者にその旨を回答しなければならないことになっています(条文にそう示されていますし、春に実験した時は条文通り回答書がきました。メルマガでも報告しました)。

 回答書が来ないということは、提案通り「新世紀むらづくり特区」を申請するということなのでしょうか(申請する場合の回答は示されていないので通知しなくてもよいと解釈できる)。
 しかし申請するなら自治体から何らかのアクションがありそうなものです。それもないということは自治体がフリーズしてしまったのかもしれません。

 今回の提案(「仁慶メモ」に全部いれています)に対し、30日で結論を出すのは無理だとは思っていたのです。あの内容で申請しない回答理由を30日で探し出すのは大変でしょうし、申請するとなれば自治体の新しい方向付けが必要でしょうから、たいがいの所はもうフリーズするしかありません。
 いつもの悪いクセがでて、自治体に対して逃げ道を用意することをしなかったのです。反省しています。

 回答がない場合は、内閣官房に連絡すれば良い事になっているのですが(自治体を指導するのでしょうが)、そういう連絡はしないことにします。自治体に対して貸しということにしておきます。
 今月の半ばには、次ぎの自治体からの回答がくることになっています。これはネットを使って提案したものなので、本当のところどうなったのかよくわかりません。回答がきましたらまた報告します。

 次ぎに農水省が『耕作放棄地解消に着手 強制措置など検討』というニュース(04年10月31日)がありましたので、紹介します。

 農家数の減少や高齢化などによって増え続けている耕作放棄地の解消に向け、農 林 水産省が新たな歯止め策に着手する。全国の耕作放棄地は、東京都のほぼ一・五 倍の 面積に相当する。このため、「他人に貸したくない」という所有者に強制的に 賃貸借 契約を結ばせるという案も検討されており、食料の安定供給に向けて大胆な 手法が登 場しそうだ。(原口和久)
 耕作放棄地は、過去一年以上作付けされず、今後数年のうちに再び耕作される見 込 みがない農地のことを指す。農水省は優良農地の確保のため、耕作放棄地の解消 策を 実施してきたが、増加傾向に歯止めがかからない。耕作放棄地の調査は五年ご とに 行っており、平成十二年時点で三十四万ヘクタール(土地持ち非農家の分を含 む)に 達する。
 このため、同省は解消策の実効性を高めると同時に、農業への新規参入促進のた め、来年度から遊休農地再生活動支援緊急対策を実施する。  従来は農地所有者が自ら耕作する際に限って支援していたが、今後は意欲と能力 の あるほかの農家や新規就農者、農業生産法人などが所有者に代わって耕作した り、最 近ニーズが高まっている市民農園として活用したりする際にも適用する。
 再び耕作する場合、荒れた農地を整備する際などに市町村をはじめ関係機関が支 援 する。来年度予算に要求している「元気な地域づくり交付金」の中で実施する。
 このほかにも、同省はさらなる解消策を検討している。現在、見直し作業が進め ら れている食料・農業・農村基本計画の議論の中でも示され、
(1)耕作放棄地の 所有 者が他人に貸さない場合には強制的に賃貸借契約を結ばせる
(2)相続などに より所 有者が分からなくなっている場合には市町村などが管理する
(3)農地とし ての利用 性に乏しいものは山林などに地目を変更するなどが柱。
 ただ、強制的な賃貸借契約は私有財産権の制限にもつながるなど、法律面で微妙 な 問題もある。農水省では「勉強から始め、法律面の問題も今後考えていきたい」 (経 営局)と話している。 (産経新聞)

 農地が無償で手に入るかもしれないということは、メルマガの古い号(82号、83号)で説明しましたし、「仁慶メモ」35でも触れています。いよいよ農水省レベルでも見てみぬふりは出来なくなったということでしょう。
 いずれ集落が無償で手に入るようになるかもしれません。この話しもどこかに書いた記憶があるのですが、集落が無人化すると農地がヤブ化して水はけが悪くなります。そして土砂崩れを起こしやすくなります。
 土砂崩れが起きると水路や道路を塞ぎますから、周辺集落は農業インフラを失います。そして農業が正常に出来なくなり、オセロ式に無人化する可能性が出て来ます。
 このような事から、集落が無人化するとそのエリアの管理者が必要になります。その時、手をあげれば集落が丸ごと手に入ります。

 私は農地は所有権と利用権の二つにわけるしかないと思っています。中山間地域の農地については、利用者が少ないでしょうから、大半の利用権を自治体が所有することになります。自治体は利用権を手にしても意味がないので、結局利用してくれる人がいるなら無償で貸すということになるだろうと思っています。5年ぐらいの内にこのような制度を作らないと、農地が山林化してしまいます。日本の食糧自給率から考えれば、山林化は許されないことです。
 農山村に暮らす技術(生活システム)さえ確立しておけば、この先農地は自然に手に入るだろうと考えています。

・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中越地震の避難所をテレビで見ていると、どこも物資がなく大変な生活を余儀無くされているようですが、ビニールハウスに避難し地域の人たちが助け合って生活している所を見ました。さすが田舎だと感心しました。町中の避難所よりも優雅に見えました。湯気のたつ御飯やお風呂までありました。住む家は大変な状態ですが、生活技術がしっかりしているから、こういう災害でも助け合って生きていけるのだと思いました。集落の助け合いは必要ですね。ところでどこも女性はトイレに困っていると思います。準備人その1などは「山の中に穴を掘って用を足せばいい」と言います。スコップと1人用のテントを持って用足しにいけばどこでもトイレだ、と言うのですが、女性はそう言う訳にはいかず、「癒しの郷」建設でも先ず快適なトイレを作ろうとメンバーの方が考えてくれています。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  156号 2004. 11/5