**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   78号 2002.9/5

 自給型の生活で、自給能力が十分ではない期間のシステムとして、農山村と都市の二カ所に生活(経済)基盤を持つシステムを考えています。

農山村の住居・・・・・・主に農業を行う場所
  ↑
  │
  │(数十キロメートル以内)
  │
  ↓
都市の住居・・・・・・・主に現金収入を得る場所
            その他、ここから学校に通うなど
            買い物、通院なども都市の家を利用

 このような自給型コミュニティ(共同体)は、今まで生活したことのない地域に作ることになるという前提で話しを進めています。

 今回は、そういう知らない地域(都市)で、誰れでも資本がなくても成功する事業の一つを紹介します。しかし、本来は、NPO法人を設立して会員の方だけに情報提供すべきだろうと思っています。不特定多数に公開すると(文字検索すれば「癒しの郷」に関係ない人も知ることができます)、思わぬ競争相手を作ることにもなり、事業の成立を難しくするかもしれません。

 ローコスト住宅のアイデアも紹介したいのですが、今の状態で公開すると、業者に実用新案などを取得されるおそれがあり、肝心の私たちが利用できなくなる危険があります。本来は、パテント取得をしてから公開すべきなのですが、今のところそんな事をする資金も時間もありません。今後のテーマです。

 そういった危険性を承知の上で、一つだけ事業アイデアを紹介しておきます。

4.続続、都市で事業を始める方法

 知らない土地で、元手もなく、それでいて誰でも(事業経験がなくても)成功する事業ですが、これは、共同体生活のメリットである、生活費が低いということを活用する事業です。
 取引価格の大半が人件費という労働集約型の事業に参入すると、生活費が低い人たちで作った事業体は、価格競争で絶対的優位に立ちます。

 そういう一つは、労働派遣業です。生活費の低い人が集まって事業体を作り、自らが派遣労働者として仕事をするなら相場の半値でも営業活動ができます。半値にできる理由(住居や車などを共有し、共同生活をしている人だけの事業体であること)を明確に説明すれば、知らない土地であっても仕事は受注できます。

 方法を現実的に説明しますと、まず、メンバーを4〜5人募ります。既婚、未婚は関係ありません(こういう募集は、以前に計画発表した「共同体ライフ」といったサイトの中で募集すると集めやすいでしょう)。

 メンバーが集まったら、労働派遣事業向きの法人を設立します。ここまでは、具体的な法人形態は伏せておきます。この法人は出資額に規定がないので1人1万円の出資でも設立できるのですが、現実的には1人20〜30万円の出資が必要でしょう(住宅兼事務所の賃借料、車購入費などに使います)。

 法人が設立できたら、誰かが予定の都市に出向いて賃借物件をさがします。法人名義で借りる場合、普通、保証人は求められません。どういう物件がよいかというと、アイデアはいくつかあるのですが、とにかくメンバー全員が一カ所で暮らせることが条件で、その一つは、大きな戸建住宅です。
 戸建住宅は、いくら大きくても大きさに比例した家賃にはなりません。一世帯用に作られた家ですから、一世帯が払える金額が家賃です。20万円、30万円なら、自分で建ててローンを払った方がよいことになり、借りる人がいなくなるからです。

 具体的な例で言いますと、準備人その2の実家などもそういう物件の一つです。JR岡山駅から電車で10分くらいの田園地帯の中にあります。敷地は200坪ぐらいで庭先に車の数台は置けます。部屋数も10室くらいはあります(今、老夫婦2人がいるだけで、やがて無人です)。こういう物件を借りても月10〜15万円ぐらいです。5人で借りれば1人2〜3万円の負担です。

 住居が決まったら、メンバー全員が集合して営業体制を整えます。電話を引いたり、法人名の預金口座を作ったり、営業ツール(パンフレット、名刺、労働契約書など)を整えます。
 又、車、バイク、自転車といったものも買い求めます。これらは出資金の範囲で準備します。これで、事業用の道具建はOKです。

 後は、それぞれが営業マンとなって自分に合う仕事を探します。難しく考えなくてもよいのです。アルバイトをさがす感覚でよいでしょう。
 訊ねて回る事務所については、地域の商工会議所などで、事務所リストを見せてもらえばよいでしょう。私の体験ですが、かつて外注先をさがすとき業者リストをコピーしてもらったことがあります。

 いくらの報酬で契約するかはそれぞれの自由です。自分が出資者であり、経営者であり、労働者です。自分がする仕事を自分で契約するのですから、いくらで契約しようと自由です。
 毎月の家賃や道具類の負担額から逆算すれば、最低必要金額が出ます。おそらく、地域相場の70〜80%の報酬でも十分な可処分所得が得られ、50%契約でも生活は出来るでしょう。

 事業者にとって、人件費が安くなるのは魅力ですし、今後、消費税が7%、10%・・・となってくると、社員から派遣労働へ、切り替えざるを得なくなるでしょう。
 政府が来年度から消費税の免税業者を売上3千万円から1千万円に下げると発表していましたが、こうなると、従業員2〜3人という零細な事業者でも社員が雇い辛くなります。これは、会計処理の問題なのですが、社員の給料には消費税が含まれていないのですが、派遣事業者への支払いには消費税が含まれるということにあります。
 これは、消費税の仕組みを説明しないと分かりにくいことなのですが、説明すると長くなるのでここでは省略します。

 以上のような事から、低報酬を打ち出した労働派遣業は、知らない都市で始めても成功するでしょう。

 本質的なことを言っておきますと、今、日本は労働力が過剰な状態です。労働可能な人が7千万人ぐらいおり、1千万人ぐらいが仕事の無い状態です。経済原理から言えば、賃金のディスカウントが起こらなければならないのですが、全員の生活コストが高くなった為に、それが起こらないでいます。その結果、今は高い賃金の払えなくなった企業は、廃業する形になっています。

 賃金のディスカウントが出来ないのは、生活コストを下げる方法が見つからないからです。いち早く、生活コストを下げる方法を見つけだし、人を組織化することが出来れば、あらゆる事業で勝利することが出来ます。

 共同体の生活は、生活コストを下げる有力な方法ですから、そのメンバーで事業を行えば(既存の事業を真似るだけでよい)高い確率で成功すると言えるのです。
 今、日本の製造業の多くがアジア、中国の企業に淘汰されていますが、それと全く同じことが国内でも起こるのです。つまり、生活コストの低いものが高いものを淘汰することに。

 このようなことから、自給型コミュニティ(共同体)が、都市部に生活(経済)基盤を持つ事はそんなに難しいことではないのです。
 賃貸物件を利用するのであれば、メンバーの増減で物件をチェンジしていけばよいのですから、最初の足場作りも深刻に考える必要はありません。

 判断が難しいのは農山村の生活基盤の方です。次回はそのことを少し考えたいと思います。


・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回は実家の話しを例として出しました。読者の方の中にはその実家を使って、早く事業を始めれば良いのにと思われた方もいらっしゃるかもしれません。でも、部屋数はあっても、肝心のバス・トイレ・キッチンが一つずつしか無いのです。家族だから一つでも事足りていたのであって、他人同士で住むとなると、複数は必要です。老夫婦2人で住むには大きな家ですが、他人同士が住むには、不便な家です。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  78号 2002. 9/5

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