**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   77号 2002.8/25

 前号で、自給型の生活をめざすのに、現金収入は勤労によって得るというのは問題があると言いました。農山村にいるグループの人たちと同じように、自ら事業を行って収入を得るのが望ましいと。

 そして、事業(自営)を行ったことのない人を前提に、形(形式)から入る方法を紹介しました。
 形式から入る方法は、一般にはあまり言われないのですが、成功度の高い方法なのでもう少し詳しく触れておきます。

3.続・都市で事業を始める方法

 勤労業を行うか、自営業を行うかの違いは、単に思考(意識)の違いにすぎません。その思考は、記憶よりも五感情報によって構築されているようです。

 その一つの裏付けですが、一度、宇宙空間に出ると、人生観が変わってしまうといわれています。アメリカの宇宙飛行士のその後の人生をレポートした本でそのことが語られていましたし、日本人で最初に宇宙空間に出た、TBSの社員の秋山さんも、その後退社し、福島県の方で自給の生活をしています。

 私たちの自我思考は、自分の知っている一定情報の中で成立しているのであって、東西南北も上も下も無い世界に入ると、つまり、五感情報が一変してしまうと、それまでの自我思考は崩壊してしまうようです。これは、記憶では自我思考は保てないということを意味します。
 さらに言いますと、人間は無情報空間(灰色一色に塗られた一切の情報のない空間)に入れられると、わずかの時間で耐えられなくなるのですが(五感情報で自分を保っている証拠)、記憶喪失症の人はそれなりに生活できます。人間は、五感情報で自己限定をしているといえるのです。ここに、人間が変化していくための方法を見ることができます。

 つまり、これまで自営などやったことがなくても、情報をコントロールしていけば、自営ができるようになるということです。以前の生活(記憶)は関係ないといえます。
 「孟母三選の教え」のように、自営(事業)向きの場所、自営向きの住居、自営向きの道具・・・に囲まれていれば、誰でも自営向きの思考をするようになり、自営ができるようになるといえます。

 ここで言っていることは、自給型コミュニティ(共同体)の生活で、自給能力が十分でない期間、都市部で現金収入を得る方法(事業)であって、事業を大きくして株式上場しようというような話しではありません。単に、自営によって現金収入を得ようというだけのことですから、道具建を自営(事業)向きにしておけばよいという言い方ができるのです。

 具体的な事例で、そのことを証明したいと思っていたのですが、なかなかよい例が見つかりません。そこで、参考までに私(準備人その1)の体験を紹介しておきます。
 これは、事業が嫌いでも、形(道具建)を整えておけば、自然に事業化の方に転んで行くという例です。

<準備人その1の事業体験>

 私は、事業を行うのが苦手です。とにかく、掛引きをしたり、人に命令したり・・・が嫌いなのです。父親のやっていた設備工事業(作業員数人規模の小さな事業)も、引き継がず整理してしまいました。
 そういう私が、プロフィールでも触れたように、レストランを手がけたり、今、園芸具を作ったりしているのは、事業向きの道具建(株式会社とか、事務所とか)を持っているために、事業的な話しがやってきて、つい事業プランを考えたりするからです。

 これは、スポーツカーを持っていれば、ツーリングの話しが来るでしょうし、暇な時、ツーリングプランを考えたりするでしょう。それと全く同じです。

 株式会社を持っているのは、父親の事業を整理した際、法人格だけは残しておいたからです。事業を整理した抜けガラのような株式会社ですから、資産ゼロなのですが道具として使えると思ったのです。
 事務所を持っているのは、今の家を作る時、事務所機能を組み込んだ設計にしたからです。これは私が設計したものです。6年ほど前のことです。

 株式会社がなかったなら、何らかの折りに合資会社(資本金一万円でも設立できる)などを作っていたと思います。私は、自営業の家系に育ったものですから、行動様式がそのようになっているらしく、生産機能、商業機能を持たずにいると、手足を失ったように感じるのです。事業はしなくても、最低限のものは持っておきたいようなところがあるのです。

 今、園芸具を作っているので、その行察を紹介しておきます。
 これは、準備人その2が、幼稚園用のイモ掘り道具として考えたアイデアがスタートになっています。そして、せっかく形にしたのだから一般市場にも出してみようということで、商品開発趣旨書を作って、2〜3の全国ネットの会社に送ったのです。送っただけで営業活動はしなかったのですが、扱いたいという会社があったのです。
 取り引きを初めて5年ほどになるのですが、私はその会社の人に今だに会ったことがありません。注文はFAXで入り、指定先(顧客)に送っているだけです。1人だけの事業ですが、こんな形もあるという例です。

 この件でいえば、製品の仕上げをするスペース(10坪程度)がなかったなら形にしていないでしょうし、法人がなかったなら商品開発趣旨書を全国ネットの会社に送ることはなかったでしょう。スペースと法人があったから始まった事業です。
 個人だと、いくらすぐれた商品を持っていても、会社と取り引きできる可能性は格段に低くなります。個人だと、本人が交通事故とか病気とかで死亡すると、商約束も法的に消滅してしまい、責任の求めようがなくなるのです。
 したがって、相手側としては取り引きをしたくても二の足を踏むことになります。法人は、事故死や病気はないですし、代表者が変わっても以前の約束が守られるので、その分安心できるといえるわけです。
 eショツプの出店などでも、法人しか参加できない所が多いですが、以上のような理由があるからです。

 なお、園芸具の事業を始めるに当たってのスタート資金は必要ありませんでした。スタートに必要なものはすべて持っていました。私の場合たいがいそういうパターンです。

 知らない都市で、事業経験のない人が事業を考えるに当たっては、まず事業向きの形式(道具建)を整えることからスタートすればよいといえるのです。何をしようかなどは考える必要はありません。形式を整えながら取り合えずはアルバイトなどをしていてもよいでしょう。

 形が整ってくれば、人は形式に応じた思考をするようになりますし、波長同通の法則(波長が同じなら距離に関係なく繋がっており、エネルギーは多い方から少ない方に自動的に流れて行く法則)によって、思考・形式に応じた情報が入ってきます。やがて、思考・形式(器)に応じた実体が入ります。急ぐ必要はありません。

 参考になる例を一つ紹介します。私の弟(仏料理人)のことなのですが、今は学校法人の職員のような仕事をしているのですが、市内に店鋪付住宅を借りて住まいにしています。1Fには、趣味のバイクを何台か置いています。
 最初の人がそういう建物に住んでいれば、次のに来たメンバーがSOHOを始めたいと思ったとき、1Fのスペースはさっそく在庫置場として使えます。

 次回は、誰がやっても絶対に成功すると思われる事業を紹介したいと思っています。


・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2〜3日涼しかったと思ったのに、また暑さがぶり返してきました。岡山では暑さの為、稲刈りが例年よりも十日程早くなりそうです。ヨーロッパや中国では洪水、また他国では干ばつと異常気象による被害が拡大しているようです。悪い事を考えれば、これが契機となって食糧難になっていくのでしょうか。ああ、「癒しの郷」建設が間に合わない・・・。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  77号 2002. 8/25

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