**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   58号 2002.2/15

 今回は、将来の社会の在り方が「小さな自給社会」の連合社会になるという根拠を説明します。いくつか考えられる内の二つを紹介します。

[ 5. 「小さな自給社会」の方式になる根拠 ]

(1)各地域を交易型の社会にし、国家という単位で自給を完結させる方式は、今の私たちには理想的に見えます。国家間の戦争はおこらないだろうし、各地域はそれぞれの地域特性に応じた産業を行えばよいわけですから。

 しかし、この方式の場合、土地の単一利用を続ける問題(人間は良くても土地は耐えられない)と、産業の盛衰の問題があって、現時点これらの解決方法がありません。
 土地の単一利用が生態系や水の循環を狂わせ、土地を死に至らしめることは3章で触れましたが、産業の盛衰の問題はもっと直接的で、これは戦争にも結びついて行きます。

 日本史で江戸時代の農村の飢饉のことを学びましたが、これは気象の問題ではありません。交易型社会に当然ありうる現象の一つです。
 交易型社会は、もっとも換金効率のよい商品を集中して作ります。農作物の場合、気象に影響されますから、単一作物に集中すると当然、全滅もあるわけです。
 コメの場合、換金商品と自分たちの食糧とを兼ねていたので問題が大きくなったわけです。換金商品と食糧を別の作物にしておけば、少なくとも大問題は発生しないのですが、現実には作業効率面でそういうことはされません。

 自給型社会では、農作物はたいがい混作で作りますから(一つの畑に何種類もの作物を植える)、少々の気象変動ぐらいでは飢饉は発生しません。
 アフリカの熱帯雨林地域の自給社会では、スイカ、野菜類、キビ、コウリャンなどを一つの畑で作っています。畑というより草むらといった感じです。

 アンデスのジャガイモも、一つの畑に何種類ものジャガイモを混ぜて植えています。どんな気象になってもどれかは収穫できるという考え方です。
 日本のコメも、交易生活が発達する以前(弥生時代ぐらいまで)は多品種栽培です。

 交易型社会の換金商品の問題は、農産物以外の商品であっても、同じような事が起ります。農産物でない方が根が深いともいえます。
 日本の過疎地域の問題は、交易型社会が交易商品を失った問題なのです。かつて、山村は、木材、薪炭(マキ、炭)、木竹製品、農産物などを移出していた地域です。しかし、1960年頃から、それらのものが海外から安い値段で輸入されるようになり産業として成立しなくなりました。

 政府は、地域経済再建のために「過疎法」を作り、1970年以降数十兆円を投じましたが(8割方は道路に使われました)、今だに経済自立できるような移出商品は生まれていません。財政(税金と借金)によって、地域の生活をささえつづけています。
 交易型社会が、次の商品を作り出すことがいかに難しいかということです。以前の商品によって生活分化が作られていますから、そこからやり直す必要があるのです。

 交易型社会のもう一つの問題は、交易によって豊かになると例外なく人口が増えることです。
 そして、交易がうまくいかなくなると必要以上の生活困窮者(餓死者)を出すか、略奮(戦争)を起こすかになります。これが、今の開発途上国の問題です。

 日本も同じようなことがありました。明治以降の100年で、人口が3倍になるという現象が起り、そのプロセスの中で何をしたかというと、移民という名目の口べらしと資源・領土(植民地)を獲得するための戦争です。

 工業立国となってからは、外資で資源、エネルギー、食糧が買えるようになったので、平和が続いていますが、今、工業国としての曲がり角にきています。一歩間違えると、過疎地域や開発途上国と同じ問題に直面することになります。国家を財政サポートしてくれる機関はありません。

 交易型社会は、企業と同じ原理の上にあるのです。調子が良ければ人員を増やし、うまくいかなくなるとリストラか倒産かということになるのです。
 人間の生活装置としては不適切、低レベルとしか言いようがありません。

 土地の単一利用の問題と産業の盛衰の問題、この二つを解決する方法が見つからない限り、各地域は交易を行い、国家レベルで自給を完結するというシステムは使えないと思います。
 だから、「小さな自給社会」に向うのだと。これが根拠の一つです。

二つ目の理由は次回にします。
  

・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
我が家のパソコンはiMacです。娘にせがまれておばあさんが買ってくれました。娘は自分が欲しかったMacよりランクを落としたiMacに少々不満でしたが、親子ともビギナーなので今となってはこれで良かったと思っています。iMacのお陰でHPも作ってメルマガも発行出来ました。そして皆様ともご縁を頂きました。Mac様様なのですが、Winも欲しいと思う今日この頃です。


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