**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   48号 2001.11/15

《 株式会社方式の補足 》

 前回、コミュニティ(共同体)の組織を株式会社方式にすると言う案を紹介しましたが、その中で、コミュニティの解散は、全員合意の上と書きました。趣旨としては当然そうあるべきで、一人でもその生活を続けたい人がいればその権利は守られるべきでしょう。そういうことでスタートする訳ですから。

 しかし、株式会社にした場合、法律的には株主の過半数の賛成によって事は決定出来る仕組みになっています。
 例えば、持株数を同じにして100人のメンバーで構成した場合、51人の賛成で解散が決められるということです。

 さらに言いますと、脱退者の持株や相続によって譲渡された株がコミュニティ(共同体)の外に半分以上出てしまって、それを誰かが(ヤクザ屋さんなどが)買い占めて、解散要求をされるといったことも可能性としては考えられます。

 このような事を防ぐ方法として、コミュニティ(株式会社)が自分自身の株式を買っておく方法があります(自己株の買い取り)。過半数の株が外部に出ないようにしておけば、部外者の考え方でコミュニティの在り方が曲げられるということはありません。
 この辺りのことになりますと、かなり専門的で複雑なことになってきますので、別の伝達方法を考えたいと思います。

 株式会社方式が複雑であるにしても、財産を個人で所有するスタイルよりは安全です。個人所有だと相続が発生するたびに、確実に財産権が部外者に渡っていき、しかも、全くの第三者にも渡ることがあり、終始がつかなくなります。
 市場性のない株券の場合は、分散していくと紙切れ化し、裁判所に渡っても紙切れ扱いです。発行株券の買い取り義務はないからです。

 株式会社方式で、株券の過半数が一人の部外者に渡った時の問題というのは、結局、株式の権利の中に所有権が含まれていることから生じる問題です。
 ここで所有権のない方式についても、触れておきます。最近法律化したNPO法人の場合は、所有権が存在しません。最終的な財産帰属は、国や地方公共団体になります。個人に所有権がないのですから、相続の問題もないし、部外者が解散させて現金化しようなどという事もおきません。
 NPO法人にした場合、財産については利用権だけがあることになります。NPO法人にした場合の問題は、立替払いという方法が取りにくいことです。NPO法人にお金を入れるには、会費か寄付によってです。説明をすると少しややこしくなるので、省略しますが、所有権のないものに、大金が支払えるかどうかということです。

 そこで考えられる方法の一つですが、先ず株式会社で設立し、メンバーが安定したところで、NPO法人を設立し、全財産をNPO法人に寄付し、株式会社を解散してしまうという方法です。
 しかし、このように上手く事が運ぶのかどうか、まだ十分な研究はしていません。

《 法人化についてのまとめ 》

 「癒しの郷」では、しばしば法人化の話しが出て来ます。途中からお読みの方もいらっしゃるので、一度話しを整理しておきます。

 現在の法律には、コミュニティ(共同体)の存在存続を保障してくれるものはありません。これは今話題のステップファミリーという人たちも似たような立場にあって、法律は家庭を壊す方向に働いています(外にいる子供にも今の家庭の財産の相続権がある)。

 法律に対抗するには法律しかなく、その為に既存の法律の中に、コミュニティ(共同体)を守るものはないかと探している訳で、その一つの方法が法人化ということなのです。
 しかし、株式会社もNPO法人もコミュニティ(共同体)のために作られた法律ではないですから、使い辛いところもある訳です。個人の集まりであるよりはベターと言えますが、決してベストではありません。

 従ってそういった仕組みを利用するにしても、細部に渡った研究が必要になる訳です。
 この辺りのことをどうするかについては、改めて提案したいと思います。


・・・・内輪話しですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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