**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   44号 2001.10/5

○ 「癒しの郷」と土地(スペース)について(2)

 「癒しの郷」は数十人規模で話しを進めています。
 その規模に必要な土地面積は、前号で試算しました。そしてコハウジング方式なら、各世帯独立方式で生活する場合の半分ぐらいの宅地面積(数十人規模で1500坪程度)で良いというところまで説明しました。

 話しはさらに進んで、どのような方法で土地を取得するかということに入っていきますが、その前にコハンジング方式の内容を整理しておきます。

〈 なぜコハウジング方式なのか 〉

 復習から入りますが、「癒しの郷」モデルプランとして話しを進めているのは、厨房設備や宿泊可能な部屋のあるような事業(グループホーム、民宿山村留学施設・・・等)からスタートし、後から参加する人は、そういう施設を当座の生活ベースにして、コンパクトな住宅を手作りしていくという方式です。
 住宅については、全員が手作りする必要はなく、手慣れた人に作ってもらっても良いとも説明しました。
 そして、集会所やゲストハウスは、共有物として作ることも提案しました(メルマガ10号、11号あたりで仕組を作る手順を同時に説明しました。)

 このようなコンパクトな個人住宅と共有施設(建物)を組み合わせて使う方式をコハウジング方式といっています。ニューヨークの読者の方が移住された「エコビレッジ・アト・イサカ」もコハウジング方式でした。
 この方式は、1960年頃から北欧で始まった方式といわれていますが、日本の縄文、弥生時代の集落はその方式で作られています。

 この方式のメリットは、重複する設備が少なくなるので、住宅コストが下がること、土地面積が少なくて良い事等の初期メリットがありますが、本当のメリットは継続的に高い物理効率が得られることにあります。

 17号、18号あたりで共同生活した場合の車の費用や1ヶ月の生活費を試算しましたが、コハウジング方式だとそれがより効率的になります。

 36号で「シャルル・フーリエ伝」という書評を紹介しましたが、図書館で借りて斜読みをしました。
 その中に、共同の話しがあって、フーリエは次のように考えていました。
「・・・・300家族の農民が共同化されれば、今迄の手入れの悪い300の穀物倉庫の代わりに、手入れの良いたった一つの穀物倉庫があれば良い。300のワイン醸造桶の代わりにたった一つの醸造所があれば事足りるのだ。・・300のかまどで火を焚く代わりに、三つか四つの大きな火を焚けば良い・・以上のようなことは、いろいろの論者たちが気付いたことであるが、それでもなお彼等は、本当にもたらされる利益の20分の1も指摘はしていないのである」と。

 つまり共同によってもたらされる利益はそんなものではない、もっと大きいのだとフーリエは言っています。私も常々そう感じています。

 一つの実例ですが、もう3〜4年程前になると思いますが、有機農業による自給的な生活をめざしているグループが、四国のある村に共同体づくりを目指して移住したのですが、メンバーの入れ替りもあって未だに進展していません。
 私はこのグループの取った方法に問題があったと思っています。彼等は空家を借りる方式でスタートしたために、分かれ分かれで暮らしているのです。これではスタート時期に一番必要な共同の効果が利用出来ません。
 このグループに付いて言えば、仮小屋を建てでも一緒に暮らすべきだと思っています。農地がとんでいて一緒に暮らせないなら、計画そのものに問題があったと言えます。

 実はこのグループのメンバー募集の説明会が岡山であって、聞きに行ったのです。この時1ヶ月の生活費を5万円ぐらいと説明していたので、計算が甘いと感じていたのです。
 私の計算は、18号で説明しましたが、車の経費だけでも月5万円です。

 コハウジング方式は、物理的機能システムであって能力です。バラパラに暮らしていると協力体制を取っても、足し算的な効果しかありませんが、接近して暮らし共同体制を取ると掛け算的な効果が出ると考えて良いでしょう。
 コハウジング方式の参考図面は、いずれHPで公開します。

 今号では、土地取得の方法にまで入れませんでしたが、次回は不動産の広告を事例にして考えたいと思っています。


・・・・内輪話しですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実りの秋です。実りと収穫に感謝しての村祭りもまだまだ行われている所もあるでしょう。祭りと言えば、岡山では「祭り寿司」と言って具沢山のお寿司を作ります。寿司飯の中に何種類もの具を混ぜ込みおまけに、お寿司を盛り付けた上にも、色とりどりの具をのせて、それは豪勢なお寿司です。お寿司は地方によっては具も味付けも違うので、ふる里の味を懐かしむ方々も多いと思います。最近はお金を出せば何でも手に入りますが、その家に伝わる料理の味だけは、買うことが出来ませんね。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  44号 2001. 10/5