**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   28号 2001.5/15

○ 準備人その1の「住」の体験

 意図したことでは無いのですが、これまでに生活場所が9回変わっており、11軒の住宅に住みました。数字が合わないのは、同じ場所での建て替えがあったからです。

 そして、11軒の住宅は全て用途(機能)の異なる様式で、工法的にも、木造、鉄骨、鉄筋コンクリートの3工法すべてを体験しました。今は、都市型鉄骨3階建住宅に住んでいます。この家の基本設計とデザインは私が行いました。

 私は、住宅のことは学校では学んでいないのですが、子供の頃から住宅には興味があったことと、いろいろな種類の住宅に住んだ事、文化人類学や民族学の方から学んだことなどから、専門家とは別の角度で見る事が出来ると思っています。

 メルマガでも「住」については、詳しく触れたいと思っていますが、テーマになることに少し触れておきます。

 先ず、地球レベルで見た時、集落があるのに住民の集れる広場を持たないという暮らし方は、日本だけと言っても良いでしょう。
 また、1戸ごとに柵や塀で囲むというのも、珍しい住形態で、玄関という「関所」を設けるのも日本の住宅だけです。

 日本の住宅は、世界中で最も孤立的な住宅と言われています。このことが、家族が小さくなったことの問題を、必要以上に大きなものにしています。

 コミュニティ(共同体)の生活に入っていくためには、日本的な住居観、住居形式を改める必要があると思います。この辺のことは、メルマガの中で詳しく触れていきたいと思います。

○ 準備人その1の「衣」の体験

「衣」については、情報提供出来るような体験も知識も持っていません。これは「衣」に対する関心が低いということの現れとも言えます。

 自給型コミュニティ(共同体)を作るといっても、衣料の製造まで考える必要は無いのですが(買った方が遥かに安い)、コミュニティの収益事業として衣料関係の事業も考えられるわけですが、私にはそういうプランは作れません。この分野の事業に関心のある方は、研究してみて下さい。

 これは「衣」から少し外れるのですが、「麦わら帽子」と「畳み表」については、原材料の植え付けから製品作りまでを知っています。
 今は、中国あたりの産業になっていますが、30年前ぐらいまでは、私の育った地域の地場産業であったのです。

 最近ある建材メーカーが、和紙で作った畳を売り出したのですが、これの製造ラインは、私の叔父が考えだしたものです。
 親類を回って、昔の足踏み式の縄を編む機械や、畳み表を織る機械の原理を研究していました。
 古い技術であっても、その原理などは何時必要になるかも判りません。原理をゼロから考え出そうとすると膨大な時間が必要になります。

 一つの例ですが、ある自転車メーカーがシャフトドライブ式の自転車を作ったのですが、歯車の音が耳に付き、その音を消す方法を考えるのに2年間かかったとありました。
 原理は説明していなかったのですが、その方法は既に古い時代に発見されており(私は学生の頃、偶然読んだ本で知りました)、おそらく文献に出会うのに、2年かかったのでしょうが、ゼロからでは発見出来なかったと思います。

 私は文系の人間ですから、機械の原理などには弱く、たまたまその本を読んだ時、こんなアイデアは普通の人間には出てこないと思ったものですから、今でも鮮明に記憶しています。難しい原理ではないのですが、日常生活の中や、自然界には全く無い原理です。

 自分のいる世界では、常識以前の誰でも知っているようなことでも、別の世界の人は全く知らないということが、往々にしてあり、それが必要となる時もありますから、皆様も古い技術など、知っていれば大切にしておくと良いと思います。


・・・・内輪話しですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH」という番組を御存じでしょうか。DASH村を作ろうと企画され、1年近くシリーズで放映されていますが、とても役立つ面白い企画だと毎回楽しみに視ています。古い家を直したり、炭焼きをしたり、畑を作ったりと、体験したくても中々出来ない事を見せてくれます。知恵者である年輩の方々のアドバイスを受けながら、タレントが自分達の手で一つずつ作業をこなして行く姿に、将来の「癒しの郷」を重ねています。「癒しの郷」でも昔の技術や知恵を持った人達が集まり、若い人達に指導したり、また一緒に作業したりすることで、老若男女の広い付合いが出来れば、と思っています。テレビのDASH村はとても良い風景の所にありますが、「癒しの郷」も、あの風景にプラスして小川が流れたり、遠くには海が見えたりしているのも、良いかなと夢ばかり膨らんでいます。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  28号 2001. 5/15