**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**   18号 2001.2/5

〈 単身者移住の生活費の計算例 〉

 計算を単純にするために、単身者が地方移住した場合の生活費の計算をしてみます。
 生活スタイルとしては、空家を借りて自給程度の農業を行い、現金収入は季節労働で得る形とします。

公的年金・保険 2万円 (所得が無くてもこの金額ぐらいは必要)
車 費 3〜5万円 (買い替え代も含む)
食 費 3万円 (1日千円見積り)
交際費 1万円
情報費 1〜2万円 (電話代、ネット代、書籍、新聞等)
水道光熱費 1〜2万円
その他費用 1〜2万円
住居費 1〜3万円 (安い住宅は自費修繕費がかかるのが普通)
1ヶ月合計 13〜20万円

 以上のような計算から、仮に1ヶ月の生活費が15万円であったとしますと、年間の生活費は180万円となります。これを半年ぐらいの季節労働で稼ごうとすると月30万円の仕事をしなければなりません。

 ところが、計算上15万円でも当面の生活費は月10万円もあれば足ります。車の買い替え費は毎月の出費ではありませんし、国民年金なども手続きをしなければ当面支払いもないからです。
 このようなことから、往々にして月10万円もあれば生活出来ると判断してしまう訳です。そして、月20万円×6ヶ月といった収入計画を立てて生活するわけですが、車など耐久消費財の買い替え時期が来ると行き詰まって来る訳です。

 実際、国民年金も住民税も払わない人がいるということを聞きましたが、これは払わないのではなく、払えないのだと思います。
 地方移住で経済的に行き詰まったという例は、最初から収支が成立していないケースがあまりに多いように思います。

(参考) 
 耐久消費財の買い替え費(減価償却費)

 耐久消費財には寿命がありますから、寿命が来た時には買い替えが出来るように毎月の収入の中から一定額を積み立てておく必要があります。

 今日の生活のように、たくさんの耐久消費財を使っていると、毎月の収入は買い替えの積立金で消えてしまうはずなのですが、そんなことをしなくても生活が続けられるのは、給料がアップすることや、ボーナス制度があるからだと言えます。それが、事実上の買い替え費になっているからです。

 しかし、自営業などボーナスのない生活に入ると、耐久消費財の買い替え費を積み立てていないと、やがて生活が出来なくなります。地方移住での失敗には、このケースが多い様です。

〈 「癒しの郷」の生活費 〉

 「癒しの郷」の生活は、共同生活の一種ですから生活費は単独生活より、かなり低くなります。

 コミュニティ(共同体)内の事業がうまく作れ、全員が基本的にその中で生活できる体制が整ったなら、車も共有出来ます。
 例えば、30人で6台の車を共有した場合、5人で1台ということであり、一人当たりの負担額は5分の1になります。月5万円の費用なら1万円になるということです。

 また、住宅にしても以前から何回か触れましたが、200万円〜300万円の住宅を賃貸方式に出来れば、月2万円の家賃ということです。
 その他様々な費用についても、共同のメリットが出ますから、単独生活に比べると3割〜4割下げることが出来るでしょう。
 単身者の生活費の試算で15万円という数字を出しましたが、これが8万円〜9万円ぐらいになると思います。

 生活費が低くなると事業収入も低くてよいということですから、事業(仕事)の可能性が広がります。


・・・・内輪話ですみません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
耐久消費財には車をはじめ、家電製品、家具などがありますが、最近は安く手軽に購入することが出来る為、買い替え費の積み立てなど考えていない人が殆どだと思います。おまけにローンなどを使えばお金が無くても買えます。便利な世の中になったものです。しかし、それは従業員としての身分が安定し、毎月固定給が入り、ボーナスも入るという前提のもとにお気楽な消費が出来る訳です。都会での仕事を辞め、田舎に移住したら支出するお金をよく計算して暮らさなければ、都会にUターンになってしまいます。


**コミュニティ「癒しの郷」を創ろう**  18号 2001. 2/5